ラーメン大学のルーツをたどる旅
「ラーメン大学卒業」という学歴が長野県民におなじみのネタというのはよく聞く話です。
また、ラーメン大学は、みんなのテンホウと人気を二分するとも言われる長野県のラーメンチェーンですから、長野県民ではなくとも聞いたことがあったり食べたことがある方も多いかもしれません。
しかし、どうもそのラーメン大学のルーツが東京にあるらしいということはどれぐらい知られているのでしょうか?
この記事では、そのラーメン大学のルーツに迫ります。
ラーメン大学について調べる
ラーメン大学には、公式のウェブサイトやSNSがありません。
また、そういった場合に役に立つWikipediaにも十分な情報が存在しません。
しかしながら、Wikipediaのラーメン大学についてのページには、以下の興味深い情報が含まれています。
・1962年頃に東京で1号店が開店。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E5%A4%A7%E5%AD%A6
・1965年に東京のラーメン大学の暖簾分けという形で長野店が開店。
そこで、東京のラーメン大学についてGoogleなどで調べてみると、株式会社ラーメン大学なる会社が葛飾区の四つ木に存在することがわかります。
四つ木といえば、キャプテン翼で有名な街です。
四ツ木駅はキャプテン翼で埋め尽くされており、街のあちこちにキャプテン翼にまつわる銅像が設置されています。
逆に言えばキャプテン翼しかない街と言えなくもないですが、そこにラーメン大学の源流となる会社が存在するようなのです。
株式会社ラーメン大学に行ってみる
Google Mapに掲載されている情報からは、以下のことがわかりました。
- ラーメン大学のロゴが長野の店舗のものと同じ。
- ここは製麺所であり食事はできない。
- かつてはお花茶屋に店舗があったが現在は閉店している。
掲載されている写真は2023年2月に撮影されたもののようですから、少なくとも建物はまだ存在しているようです。
ただ、これ以上のことが全くわからないので、現地に行ってみることにしました。
最寄り駅は京成電鉄の四ツ木駅ですが、呑兵衛の聖地、立石駅にも近いです。
四ツ木駅を降りて、株式会社ラーメン大学の方向に向かっていくと、四つ木めだかの小道というものがありました。
しばらく歩いていても鯉しか泳いでおらず、あげくに大きなナマズも出てきました。
しかし、小道の最後のほうになってメダカも泳いでいることが確認できました。
自然豊かないい道ですね。
10~15分ほど歩いたでしょうか。
気づけばラーメン大学に到着です!
Google Mapで見た建物がそのまま存在しています。
ロゴも確かに長野で見るものと同じもののようです。
わたしが週末に訪れたとき、残念ながら会社は営業していませんでした。
平日に営業しているのかが気になるところですね。
なにか他に手掛かりとなるようなものがないかと目を凝らしてみると、玄関の中にメニュー表が立てかけられていることに気づき、写真におさめました。
かつてラーメン店を営業していた際にはこのメニューが使われていたのでしょう。
看板メニューは東京ラーメンのようですが、ラーメンの種類は豊富なことがうかがえます。
株式会社ラーメン大学に関して、現地を訪問してわかったことはこれだけでした。
しかし、ロゴが同じであったことと、メニュー表が確認できたことは大きな収穫だったと思います。
東京のラーメン大学でラーメンを食べてみる
ラーメン大学の調査はここで終わりません。
Googleで調査をしたところ、お花茶屋店は残念ながら閉店したようですが、「ラーメン大学 大島店」が存在するようなのです。
株式会社ラーメン大学は葛飾区ですが、こちらの店舗は江東区です。
こちらはGoogle Mapに口コミが結構たくさん書かれており、いわゆる長野のラーメン大学とは大きく異なるであろうことはその口コミの内容から想像できました。
しかし、やはり現地に行ってみないことにはわかりませんので、行ってみることにしました。
最寄り駅は都営新宿線の大島駅で、駅の出入り口からも近いです。
しかし、四ツ木駅から行こうとするとちょっと面倒です。
全部電車で行こうとすると、「四ツ木→押上→住吉→大島」という、京成電鉄・半蔵門線・都営新宿線を乗り継ぐルートが無難と思われます。
この2か所をはしごしようとする人は少ないでしょうが、参考までに。
さて、ラーメン大学 大島店に到着しました。
口コミの中に”大学”の文字がなくなったといった情報があったのですが、確かにありません。
看板のほうも大学の部分だけテープが貼られているようですし、意図的に大学を削除しているものと考えられます。
反対側から見ても、看板のラーメン大学のロゴが消されています。
つまり、かつてはラーメン大学のチェーン店に属していたけど、途中でチェーンから外れたと考えてよいでしょう。
ラーメン次郎・神田店も、次郎がなくなって現在は”ラーメン”になっていますが、それと同じようなことなんでしょうか。
そして、店内に入って早速注文です。
餃子の皿には、堂々とラーメン大学のロゴと文字が存在します。
皿ですから削るわけにもいかないし、看板のようにテープを貼るわけにもいかないんでしょうね。
ラーメンどんぶりに関しては、ラーメンを食べてスープ面が下がっていくと、その姿を現しました。
まさにラーメン大学です!
わたしは味噌ラーメンを食べましたが、長野のラーメン大学の味噌ラーメンとは全く別ものであったことをここに記しておきます。
特別においしいわけでもないけど、まずいわけでもない。
いわゆる「古い町中華の店でビールを飲みながら餃子とラーメンを食べるスタイル」ととらえると悪くないです。
そして最後にメニュー表を掲載します。
メニュー表の形式が、冒頭に掲載した株式会社ラーメン大学の建物の中にあったものと似ていますね。
メニューの順番は違いますが、東京ラーメンが先頭に来ているところは全く同じで、ネギラーメンなどもしっかり存在します。
株式会社ラーメン大学側のメニュー表では隠れていて一部だけ見えていた「博」「鹿」といった文字は、大島店のメニュー表でいう「博多ラーメン」「鹿児島ラーメン」に該当すると考えて間違いないでしょう。
ラーメン大学のルーツのまとめ
以上が、わたしがラーメン大学のルーツを追って東京都内をプチ調査旅行をした結果です。
ルーツがわかったようでわからないような。
まだまだ謎を残しているところが、ラーメン大学の奥深さなのでしょうか。
- ラーメン大学の運営会社の営業状況は不明だが、少なくとも建物はまだ存在する。
- ラーメン大学大島店は、かつてそのチェーン店だったが、現在はチェーンから外れて独自店舗になっていると考えられる。
という点が、今回のわたしの調査から言えることかなと思います。
ここでラーメンを食べて以降、大学は卒業していないので、私の最終学歴はやはりラーメン大学卒業ということになるようです。
ちなみにわたしがラーメン大学に造詣が深くなったのは信州松本でユーチューバーをやられている大西祐次郎チャンネルさんのせい、いやおかげです。
もはや本家を追い越して主流になってしまった長野のラーメン大学に関してはそちらの動画をご覧になるのがよいと思います。
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