500円のフリー乗車券で東京の右側を楽しむ

首都圏は公共交通機関が発達しており、特に乗り放題切符の充実ぶりには目を見張るものがあります。

そのなかでも、ちょっとマイナーだけど実はかなりお得な”台東・墨田 東京下町周遊きっぷ”についてまとめます。

台東・墨田 東京下町周遊きっぷのポイント

この切符のオフィシャルサイトはこちらです。

詳しい内容はそちらを参照できますので、ここでは要点をおさえます。

このきっぷは、その名のとおり”台東・墨田”の東京下町エリアを周遊できるきっぷとなっています。

乗り放題の対象

  • 東武鉄道
    「北千住~浅草」・「曳舟~押上間」、「曳舟~亀戸間」は乗り降り自由。
  • 東武バス(スカイツリーシャトル®浅草・上野線)
  • 台東区循環バス「めぐりん」
  • 墨田区内循環バス「すみだ百景 すみまるくん・すみりんちゃん」

鉄道の乗り放題としては、東武鉄道の中でも台東・墨田エリアに限定されているので、一見それほどお得ではないように見えます。(※一部、足立区・江東区の駅もあります)

しかし、この弱点をバス路線がカバーしています。

東武バスに関しては、東京スカイツリーと浅草・上野をつなぐ1路線のみです。

台東区循環バスのオフィシャルサイトはこちらで、5路線が存在し、そのすべてに乗ることができます。

墨田区内循環バスのオフィシャルサイトはこちらで、4路線が存在し、そのすべてに乗ることができます。

東武鉄道だけではなく、台東区・墨田区の循環バスが乗り放題対象となっていることが、このきっぷの強みと言えます。

価格

1日券 500円

2日券 700円

※それぞれ、2023年12月31日までの乗車が対象

1日券と2日券が存在します。

1日500円でも十分安いのですが、2日券を使う場合、1日あたりなんと350円です。

いずれにしても、電車とバスを3回程度利用すればあっというまに元がとれます。

さらに、このきっぷを提示することでさまざまな観光施設で割引等の特典をうけることができます。

購入できる場所

  • 東武鉄道 浅草~北千住、曳舟~亀戸間の各駅
  • 東武ツーリストインフォメーションセンタ―浅草
  • 浅草文化観光センター
  • パークス上野(公園案内所)
  • 両国観光案内所
  • 東武ホテルレバント東京フロント(1階)
  • 浅草東武ホテルフロント(1階)
  • ホテルサンルート浅草フロント(1階)

近隣に住んでいない場合、浅草や対象の東武鉄道駅まで来て、そこで購入することになります。

ここで1点気になる点があります。

乗り放題対象の路線には「曳舟~押上間」があるのですが、購入できる場所には押上が含まれていません。

東武鉄道は半蔵門線に乗り入れしていますが、半蔵門線を利用して押上までやってくる場合、半蔵門線としての終点である押上駅で降りて、そこでこの切符を購入したいですよね。

また、都営浅草線や京成線で押上駅にやってくる場合も同様です。

これに関しては、心配いりません。

「浅草~北千住」の路線の中にある”とうきょうスカイツリー駅”は、押上駅と隣接していますから、押上駅で降りて、とうきょうスカイツリー駅で購入すればよいのです。

台東・墨田 東京下町周遊きっぷを使ってみる

東武鉄道・循環バスを駆使して、台東区と墨田区の主要な場所にいくことができます。

まず、このきっぷはどういうのもなのか?

DSC_0196

このようなきっぷとなっており、”必要なところをスクラッチで削って利用する、紙のきっぷ”です。

このスタイルは東武バスの乗り放題きっぷでも見られるものです。

特殊なきっぷになりますから、券売機で購入することはできません。

窓口で現金で購入する形となります。

では、これを使ってどんなところに行けるのか。

「東京スカイツリー」「浅草」「上野」「谷中ぎんざ」など、誰もが良く知るところがカバーされていることはもちろんです。

そして、わざわざそこに行かないような場所に、無駄に足を運べるのも魅力です。

ここでは、後者の事例を取り上げます。

事例1:堀切駅

堀切駅は、都内屈指の閑散駅としても一部で有名です。

駅舎は以下のようなものです。

西口とは別に東口の駅舎もあります。

堀切駅の隣には荒川が流れています。

そして駅の目の前に、隅田川の隅田の名を冠する”隅田水門”が堂々とそびえています。

この水門は、荒川と隅田川を結ぶ水路に設置されているようです。

以下は、隅田水門と堀切駅を同じ画面にとらえた写真です。

駅周辺には東京未来大学という大学がありますが、駅や大学があるとは思えないほど、周囲に全く店がありません。

その他の目立った施設が、この隅田水門です。

名前が似たような駅として、京成電鉄の堀切菖蒲園駅がありますが、そこには、その名も堀切橋という橋を渡っていくことができます。

事例2:鐘ヶ淵駅

堀切駅のひとつ隣にある鐘ヶ淵駅です。

駅舎の雰囲気は堀切駅に似ていますが、規模はもっと大きいです。

そして、付近には商店街がありますから、雰囲気は堀切駅と全く異なり、賑わいを感じることができます。

駅前にある渋い商店街の入り口も魅力ですが、特筆すべきは一見超薄の激渋な焼き肉屋です。

駅前の一等地に存在しているこの焼き肉屋、この幅では立ち食いスタイルになるのだろうか?そもそも客と店員がすれ違えるのだろうか?などと心配になってしまいます。

しかし、裏に回ってみると、実は建物の裏のほうはもっと広くなっており、三角形の形状をした建物であることがわかります。

ともあれ、見た目のインパクトは抜群で、いずれにしても狭い店内であることには間違いなさそうです。

まとめ

このきっぷ、500円で台東区・墨田区の辺鄙なところから主要なところまで、かなりいろいろ行くことができます。

”上野” ”浅草” ”錦糸町” ”北千住 ” ”亀戸”など、昼からやっているせんべろ酒場が多い地帯も複数カバーされていますから、昼飲みに使うのも楽しいのではないでしょうか。

数少ない懸念点を最後に書いておくと、以下のようなものがあります。

  • マイナー駅ではきっぷの提示が少し面倒
    • 利用者が少ないマイナー駅では、駅員が窓口におらず呼ばなければいけないことがよくあります。これが少々面倒ですが、マイナー駅ならではの味わいとも言えるでしょう。
  • 循環バスの乗り場がわかりにくい
    • きっぷを購入するともらえる冊子に、循環バスの路線図が掲載されています。この路線図は非常にわかりやすくて、行動の計画をたてやすいです。しかし、バス停がある具体的な場所がよくわかりません。Google mapで検索してもこの循環バスのバス停情報は出てこないので、現地で歩いて探す必要があります。まあこれも旅の醍醐味のひとつとも言えるでしょう。

多少の不便さも旅の醍醐味ですから、どちらもスマホで片づけることができない問題ということで、今のご時世ではむしろ貴重なものと言えるかもしれません。

まとめとして、この少しの不便さで小旅行気分も味わえるこのきっぷは、内容も充実しておりかなりお勧めです。

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