SPGアメックスカードをもう1年延命させる方法

旅行好きなマイラーに人気のSPGアメックスですが、2022年2月8日(火)に大改悪が発表されて、カード利用者には衝撃が走りました。

主要な改悪ポイントとしては、年会費が1万5400円(税抜)もアップしたあげく、このカードの目玉である無料宿泊特典をもらうためには「年間150万円以上のカード利用」という条件が追加されたということがあげられます。

既存のSPGアメックス利用者は、2022年5月11日(水)以降に発生する年会費から、新しい年会費にかわります。

その額、49,500円(税抜)。

高い!

わたし自身は、もうカードを持ち続けるメリットがないと考えて、次回の年会費が発生する前に解約するつもりでした。

ただ、1週間ほど前に、カード継続の優遇措置を知らせるメールが届いたのです。

「解約」という固い決意を少し和らげる内容ではありましたが、それでも継続に方向転換するには押しが弱いものでした。

しかし、この優遇措置をうまく利用すれば、もう少しお得にカードを継続できるのではないか??と考えて調べてみたところ、それはあったのです!!

関連記事:SPGアメックスは大改悪でも継続するべきか?

SPGアメックス継続の優遇措置

SPGアメックスカード(スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード)は、「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード」という新しいカードに変わります。

これらのカードの内容の違いについては、こちらのアメックスのページで説明されています。

主要な改悪ポイントを再掲しますと、以下です。

  • 年会費が34,100円(税抜)から49,500円(税抜)にアップ
  • 無料宿泊特典をもらうためには年間150万円以上のカード利用が必要

細かい違いは他にもありますが、全体的にみて、上記のデメリットを覆すメリットはみあたりません。

しかし!少なくとも既存のSPGアメックスカード保持者が「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード」に切り替えるにあたっては、優遇措置がありました。

以下、わたしが受信したメールから内容を引用し、確認していきます。

カードご継続で無料宿泊特典をプレゼント

今年の無料宿泊特典*は、ご利用金額の条件はございません。さらにお持ちのポイントを加えて、交換レート65,000ポイントまでのホテル滞在が可能に。 *年会費のお支払いの1~2ヶ月後にプレゼント。来年以降は年会費のお支払いに加えて、前年のカードご利用額が150万円以上の場合プレゼント。

まず、無料宿泊特典をもらうための150万円というカード利用の条件が、今回に限りありません。

これは、カード継続を検討するにあたって大きなポイントですね。

わたし自身、ここ1年SPGアメックスカードは比較的利用していましたが、複数枚のカードを併用しているため、SPGアメックス単体での年間カード利用額は150万円に達していません。

さらに今年のご継続時には、ダイニングクーポン1万円分プレゼント

Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードご継続で、特別オファーをご用意。国内のMarriott Bonvoy参加ホテルの本特典対象レストランでご利用いただけます。 ※クーポンのご提供は新年会費お支払い後、1回限りです。
※クーポンのご利用には、1回につき20,000円以上のお支払いが必要です。
※対象レストラン一覧またクーポンの利用方法など、その他詳細はクーポン発送時のご案内をご確認ください。

これは、通常の特典としては全くないものです。

食事に使えるクーポンが1万円分というのはかなり魅力的ですが、利用できるのは2万円以上の支払いの場合です。

食事で2万円以上の支払いってなかなかしませんから、利用のハードルが少々高いです。

対象レストランがどこなのか現時点では不明ですが、ほぼ間違いなく高級なお高いレストランが想定されます。

まあ、うまく活用できるかもしれませんから、ないよりはましな特典と言えますし、これを機会にたまにはちょっと奮発したディナーというのもよいのではないでしょうか。

ライフスタイルに合わせて、年会費23,100円(税込)の「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・カードへのお切り替えも可能です。

無料宿泊特典(交換レート35,000ポイントまで)をプレゼント

切り替え後3ヶ月以内に15万円のカードご利用でプレゼント*。お持ちのポイントを加えれば、交換レート50,000ポイントまでのホテル滞在が可能に。 *通常カードの切り替えの場合、切替初年度は無料宿泊特典は付与されませんが、今年Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードへのご継続前に切り替えた方に限り特別にご提供いたします。また切り替えいただいた場合、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードのご継続特典は対象外となります。
*来年以降は年会費のお支払いに加えて、前年のカードご利用額が150万円以上の場合プレゼント。

SPGアメックスの後継である「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード」は、年会費が49,500円(税抜)と高額です。

プレミアムからグレードを下げたノーマルカードに変更することで、年会費が半額以下の23,100円(税込)に下がります。

これならば、SPGアメックスより年会費は安くなりますが、カードの還元率はSPGアメックス/プレミアムカードの60%ほどに下がります。

3つのカードのスペックの比較がこちらで確認できます。

その他のノーマルカードのデメリットとしては、無料宿泊特典の交換レートが35,000ポイントまで(プレミアムカードは50,000ポイント)であることと、特典をもらうために”切り替え後3ヶ月以内に15万円のカードご利用でプレゼント”というカード利用の条件があることです。

年会費が大きく下がるのは魅力ですが、その分還元率や無料宿泊特典のホテルのグレードも下がりますから、微妙なところです。

とりあえず、「ノーマルカードに切り替えて15万円利用し、無料宿泊特典(35,000ポイント)を得る」「低還元率のためその後のカード利用はやめ、次回の年会費が発生する前に解約」という使い方はできそうですが、少々決め手にかけます。

優遇措置を活用してSPGアメックスのメリットを延命

アメックスが提示してきたカード継続の優遇措置は、わるくないのですが、上記のとおり決め手に欠けます。

しかし、以下の手法を用いることで、”いいとこどり”ができることが判明しました。

  • Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを継続して49,500円(税抜)の年会費を払う。
  • 1~2か月後に付与される無料宿泊特典(50,000ポイントまで)を得たら、カードをノーマルにダウングレードする。
  • 年会費が月割りで調整される。
  • 次回のカード年会費が発生する前に、カードを解約。

プレミアムカードと年会費は、月額にすると4,125円(税抜)です。

無料宿泊特典をもらうために2か月は利用すると考えると、返金対象となる10か月分の会費は41,250円(税抜)

ノーマルカードの年会費の差額は23,100円(税抜)なので、返金額と相殺した場合、マイナス18,150円(税抜)となり、この分は返金されます。

少々わかりづらいですが、結局のところ無料宿泊特典(50,000ポイントまで)を得るためのコストは、ノーマールカードの年会費23,100円(税抜)+プレミアムカードの2か月分の会費8,250円(税抜)= 31,150円(税抜)となります。

なんと、SPGアメックスの年会費34,100円(税抜)よりも安いのです!!

あくまで新しいカードへの切り替えのための措置を使った、1年限定のものにはなりますが。

さらにダイニングクーポン1万円ももらえますから、いずれにせよかなりお得ですね。

この手法はネットで調べていたらでてきたのですが、ほんとうに大丈夫か?という心配があったので、裏どりをしてみました。

その結果は次のようなものです。

それぞれ、アメリカンエクスプレスの公式サイトから引用しています。

カードを切り替える場合、年会費はどうなりますか?
切り替え前のカードの年会費を月割りで調整します。 調整金額は新しいカードの年会費に充当します。

【ご注意】

一部、お切り替えできない場合があります。

その際、年会費は調整されません。

https://www.americanexpress.com/jp/customer-service/faq.faq-14-new-accounts-conversion-replacement.html

年会費は月割りで調整と明確に書いてあります。

カードのダウングレードをした場合には年会費が下がりますから、新しいカードの年会費よりも、充当される返金額のほうが多いことが想定されます。

その場合の取り扱いには特に触れられていないのですが、そのような場合、クレジットカードでは一般的にマイナス請求となります。

マイナス請求となった分はその月の全体の支払い金額から差し引かれるか、その月の全体の支払い額がマイナス請求の額よりも少ない場合は、マイナス請求分がカードの引き落とし口座に入金されます。

マイナス請求分が口座に入金されるということ自体は、わたし自身もこれまで複数のクレジットカードで何度も経験があります。

また、アメックスカードの年会費の月割り調整で実際に返金されたという事例も、ネット上には複数存在します。

ですから、カードのダウングレードをした場合も、年会費の差額は充当という形で返金されるのは間違いないでしょう。

気になるのは”一部、お切替えできない場合”の文言です。

カードの切り替えができる場合
同じ種類のカード内で、カードの切り替えができます。
同じ種類のカード間
同じ提携先カード間

https://www.americanexpress.com/jp/support/guide/how-to/switch-card-type/

カードの切り替えの条件に関しては、上記の説明がありました。

同じ種類・同じ提携先カードの間であれば切り替えが可能と明記されています。

「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」と「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・カード」は、同じ提携先のカードに該当しますから、カードの切り替えは可能です。

切り替えさえできれば、年会費は調整されると書いてありますから、やはりダウングレードした場合の年会費の差額はもどってくるとみてよさそうです。

まとめ

ということで、上記の延命措置を行えば、”この先1年限り”ではありますが、既存のSPGアメックスカードと同等のメリットを、より低いコストで得られることがわかりました。

そのため、わたし自身、少なくとも今回はSPGアメックスカードは解約せずに「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード」に切り替えることにしました。

また、現時点では、切り替え後1年以内に「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード」を解約することは既定路線となっていますが、この先どういう特典やキャンペーンがでてくるかは未知数ですから、その時々の状況によって、継続の有無の検討していきます。

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