プロフィットセンター > コストセンターの壁は超えられる?

会社組織は、プロフィットセンターとコストセンターというものに大別されます。

すごく簡潔にいうと、以下のような区分です。

プロフィットセンター :お金を稼ぐ部門 (例:営業など)

コストセンター :お金を稼がない部門  (例:経理、コールセンターなど)

なにがプロフィットセンターでなにがコストセンターなのかは、会社の考え方にもよって変わりますが、上記にあげた事例の部門は代表的な例です。

内容についてもう少し詳しく知りたい場合には、プロフィット・センター(MBAのグロービス経営大学院)コストセンター(MBAのグロービス経営大学院) の解説なども参照してみてください。

私自身、会社員生活を20年ほどやっており、所属した会社はこれまで5社あります。

同じ会社の中で何度か異動も経験していますから、会社員生活を送っている人の中でも、まあまあいろいろな会社・組織で働いた経験があるほうではないかと思います。

しかし、振り返ってみると私の社会人人生は、そのほとんどがコストセンターでの勤務経験です。

そして私の経験から言えることは、コストセンターで働くということは、プロフィットセンターで働いている人に比べて基本的にはメリットがないということです。

ただ、単純に「プロフィットセンター > コストセンター」なのか?というと必ずしもそうではありません。

プロフィットセンター > コストセンターの序列

プロフィットセンターはお金を稼いでいる部門ですから、 コストセンター に比べて「給与が高い」「昇進のチャンスが多い」「成果が認められやすい」などの優位性があります。

コストセンターはバックオフィスの仕事ですので、プロフィットセンターである営業部門からの様々な要求を処理していく場面も多々発生しますが、基本的には「やってあたりまえ」の世界であって、間接的には”プロフィット(利益)”を出していたとしても、その仕事の成果は認められづらいです。

ということから、どうせ働くならプロフィットセンターで働いたほうがよさそうですよね?

しかし、一概にそうとも言えません。

私の実体験から断言できるプロフィットセンターとコストセンターの序列は以下のとおりです。

  1. 稼いでいる部門/会社のプロフィットセンター
  2. 稼いでいる部門/会社のコストセンター
  3. 稼いでいない部門/会社のプロフィットセンター
  4. 稼いでいない部門/会社のコストセンター

つまり、プロフィットセンターとコストセンターのどちらで働くのか?という以前に”利益・収益を生み出している部門や会社で働けるかどうか”、が最も重要なポイントです。

さらに情報を付けたすと、

  1. 稼いでいる部門/会社のプロフィットセンター (ホワイト企業)
  2. 稼いでいる部門/会社のコストセンター (ホワイト企業)
  3. 稼いでいない部門/会社のプロフィットセンター (ブラック企業)
  4. 稼いでいない部門/会社のコストセンター  (ブラック企業)

のようになります。

稼いでいる部門/会社は、売り上げ増にともなって仕事自体が忙しい場合もありますが、それが「やりがい」と「やったぶんの自分の利益」につながりやすいです。

このため、ここでは総合的な観点で”ホワイト企業”と分類しています。

私自身のこれまでの経験は、”3″ -> “2” -> “4” -> “2”といった遍歴です。この中で、”2.稼いでいる部門/会社のコストセンター”で働いているときが、まさに平和な会社員生活をおくれています。

以上のように、プロフィットセンターとコストセンターの序列を考える際には、そもそもそのセンターが所属する部門や会社の儲けがどうなのか、ということを合わせて考える必要があります。

コストセンターをプロフィットセンターにできる?

プロフィットセンターとコストセンターは、なんの部門がどちらにあてはまるのかは、会社の考え方によって変わる場合があります。

よく言われるのが、「コールセンターはお客様の満足度を上げる重要な部門。お客様の満足度向上は利益を生み出す。」つまり「一般的にはコストセンターであるコールセンターの、プロフィットセンター化」です。

お客様対応・サポートを通じて売り上げ向上につなげる仕組みにできればよいのですから、これは会社としてどう取り組むか次第です。

つまり、これはそこで働いている当事者がどうにかできる問題ではありません。

また、一般的にはコストセンターであるコールセンターのような部門がプロフィットセンター化するとしても、お客様のサポートを通じて間接的に売り上げを上げるような形になりますので、直接の売り上げをあげる営業部門と同等になるわけもありません。

会社としては、”コールセンターを通じて売り上げ向上”のメリットがありますが、通常、直接そこで売り上げがあがるわけではありません。

これは、成果がわかりづらく、働いている社員にその還元が十分に来ない、ということにつながります。

還元が来ないだけならよいですが、”売り上げ”の目標ができるわけなので、一般的な考えとして、仕事としてはよりきつくなります。

長年複数のコストセンターで働いてきた私の経験では、コールセンターは会社から見た場合、プロフィットセンター/コストセンターどちらに分類されていたとしても、本当の意味ではコストセンターでしかありません。

変にプロフィットセンター化しないほうが、働いている人にとってはましであると考えます。

ここで、この条件を考慮してさきほどの格付けをアップデートします。

  1. 稼いでいる部門/会社のプロフィットセンター (ホワイト企業)
  2. 稼いでいる部門/会社のコストセンター (ホワイト企業)
  3. 稼いでいる部門/会社のコストセンター(表向きはプロフィットセンター化) (ホワイト企業)
  4. 稼いでいない部門/会社のプロフィットセンター (ブラック企業)
  5. 稼いでいない部門/会社のコストセンター  (ブラック企業)
  6. 稼いでいない部門/会社のコストセンター(表向きはプロフィットセンター化) (ブラック企業)

これが、どこで働くべきを考えるにあたっての一つの指標です。

同じように働いていても、所属している組織が異なるだけで、自分自身に返ってくる利益・恩恵が全く異なります。

この事実は会社員である限り避けられません。

ブラック企業の被害をうけないために、”どこで働くのか”は十分注意したいですね。

この問題については、「働く業界」の見極めの重要性という記事もありますので、あわせてお読みいただければ幸いです。

投稿者プロフィール

猫男
猫男
ブラック企業から脱出しホワイト企業で働いているが、今はサラリーマン生活からの脱出を目指している、猫を愛する40代の男の記録です。このブログの記事には広告を含みます。
職場環境には、会社組織や上司の変更などによってブラック化する危険が常にあります。このブログでは、ブラック企業からの脱出方法、お得に暮らす方法、早期引退を目指す過程などを公開しています。
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