資格を最短で取得する方法と、役に立つ資格とは?

”キャリアアップのために資格取得”などとは一般的によく言われていることですが、もしそうなのであれば最低限の労力と期間で取得したいですよね。また、そもそも取得するなら実際に役に立つ資格を取りたいものです。私はこれまで2度ブラック職場から脱出したのですが、その時もふくめこれまで何度か転職をしています。また、業務経験に関連した資格も複数持っています。会社で働いている間や転職活動中に持っている資格がどれぐらい役にたったのか?どのような資格が役にたつのか?また、効率的に資格を取得するのはどうすればよいのか?を、私の経験をもとにまとめてみたいと思います。

資格の種類

資格には主に3つの種類があり、概要としては以下になります。

国家資格: 国が認定しているもの。 例:医師、情報処理試験、運転免許など

公的資格: 省庁が認定しているもの。 例:簿記検定、情報検定、証券外務員など

民間資格: 民間の団体や企業が認定しているもの。 例:家電製品アドバイザー、中古自動車査定士、ベンダー資格など

このおおきな分類の中で、業種ごとに本当にたくさんの資格が存在します。

資格取得後の実情

私は、国家資格と民間資格はいくつか持っているので、もっていることでどのように役立ったのか?をまとめてみます。公的資格は残念ながら1つももっていないので国家資格と民間資格のみの事例となります。また、あくまで自分の業務経験に関連した資格と、その中でも主要なものだけに絞っています。

国家資格:

電気通信主任技術者(伝送交換・線路)

以前働いていた職場では、これを持っていることで毎月資格手当がもらえました。が、勉強を始めたとたんに廃止になり、結局私は一度もその恩恵にあずかれませんでした。(また同じような時期から職場もブラック化しはじめました。)

この資格は、電気通信ネットワークの工事、維持及び運用の監督責任者の資格で、”電気通信事業者は、その事業用電気通信設備を、総務省令で定める技術基準に適合するよう、自主的に維持するために、電気通信主任技術者を選任し、電気通信設備の工事、維持及び運用の監督にあたらなければなりません。”と定められています。ということで該当する会社にとっては資格保持者が必ず必要となります。しかし、そもそも電気通信事業者自体の数がそんなに多くないうえに、”ただし、多数の事業場が地理的にも組織的にも近接している場合は、電気通信主任技術者が一定の範囲内の他の事業場の設備もあわせて監督できることになっております。”とも規定されており、一人で別の事業所分も兼務できてしまいます。

つまり、”資格保持者の需要が少ない”ので、資格を持つことによって得られるメリットがかなり少ないです。

また、この資格を持っていると第一級陸上無線技術士の試験で科目免除が受けられます。私は何の役にもたたなかったこの資格の恩恵にあずかるため、科目免除を使ってこの無線資格も取得しました。第一級陸上無線技術士のよいところは、これを持っていると”第四級アマチュア無線技士の操作の範囲に属する操作”もできることです。つまり、仕事とは関係なく、趣味でアマチュア無線ができるということです。ちなみに私はアマチュア無線を全くやらないのですが、今後のゆるい生活の中でいつかやってみようかなとも思っています。

ネットワークスペシャリスト

以前は関連する仕事をしていたのですが、そこを辞めたあとに”自分のこれまでのキャリアのまとめ”といった位置づけでとりあえず取得してみました。その後この技能に関連する仕事には携わっていないのですが、転職活動中やその後別の仕事をしている中でなにか恩恵を受けたことは一度もありません。もちろん、”ネットワークスペシャリストの資格保持必須”のような求人はありません。

この資格は情報処理試験のひとつですが、情報処理試験は単なる技術認定なので、資格をもっていないとなにかができないわけでは全くありません。また、国家資格全般に言えることですが、”実務で使わないような内容が試験の大半を占める”ので、実務に近いものを身につけたければ民間資格の勉強をしたほうがよいです。国家資格はどちらかというとその資格の業種に関する一般教養的な内容で、これはこれで役に立たないとまではいいませんが即効性はないです。

民間資格:

シスコ技術者認定 (CCNP)

これは、個人的には取得した資格で一番役に立ちました。ただ、取得したのはもうずいぶん昔で、途中から更新もやめました。試験科目などは以前と変わっているでしょうから最新の事情は把握しておりませんが。

シスコ技術者認定とは、シスコシステムズ社が販売するネットワーク機器を用いたネットワーク構築や運用の技術認定となり、”企業の LAN および WAN の計画、実装、検証およびトラブルシューティングの能力に加え、高度なセキュリティ、音声、ワイヤレスおよびビデオのソリューションのスペシャリストと協同で業務を行う能力が評価されます。”とのことです。

試験では、機器の設定やトラブルシューティングのような内容を実際に手を動かして行う必要があるので、実務的な能力もある程度兼ね備えないと合格できません。その当時は関連する仕事をしていたので、そのまま仕事に役立ちました。しかし、取得までにかなりの費用を費やしたので、はたして元が取れたのかどうかはなんとも言えません。(3万円ぐらいの試験を4科目受ける必要があり、実技試験のためにシミュレーターソフトを買う、参考書も高い、などで20万円は使っていると思います。)

・AWS認定(SAP)

上記のとおり、通信ネットワーク関係の仕事を昔しており関連する資格も持っているのですが、もう長い間そういう仕事に携わっておりません。昔取った杵柄ももう古びているわけですが、コロナ渦になってからのクラウドサービスの盛り上がりを見るにつけ、”自分の過去の知識を現代版にアップデートする”意味合いで取得しました。

この資格の認定によって、”AWS で、動的なスケーラビリティ、高可用性、耐障害性、信頼性を備えたアプリケーションを設計し、デプロイする”などが検証されるそうです。

ネットワーク構築や運用のベースとなる考え方は私が仕事をしていたころと基本同じなので、比較的取り組みやすかったですし、これによって最新のクラウドサービスについて理解を深めることができました。しかし、この試験では実際に設定などをする場面はないので、”設計しデプロイする”ことが私にできるかというと、できません。なにしろ試験勉強中も含めて、いまにいたるまで、一度もAWSのサービスを使用していません。試験は1試験のみで費用3万円なので、いいお値段はしますが、シスコに比べるとかなり安く感じます。

いろいろ書きましたが、以下まとめです。

・国家資格/民間資格とも費用対効果はそもそも高くない。

・取得するなら、需要が高い資格/会社から手当てがでる資格をとったほうがよい。

・民間資格のほうが実務に役立つスキルは身につくが、費用が高い。(初回受験費用だけではなく、だいたい有効期限があるので3年程度で再受験が必要となる)

・これらをふまえると、自己研鑽での資格取得は費用対効果が悪いのでお勧めしない。会社負担で取得できるなら取得してもよい。

最短で資格を取る方法

上記の資格以外にも複数資格をもっているため、資格試験の受験経験は相当数あります。その経験から断言できる”どの資格にも共通する攻略法”がありますので、参考になればということでここに書かせていただきます。

・問題集から始める

”問題を読む”→”答えと解説を見る”という方法で学習を進めます。参考書は、”答えの解説を読んでもわからないときに参考として読む”という使い方です。参考書には試験に出ない余計な内容が多く含まれますし、既に書きましたが、そもそも資格試験の内容の大半は実務で使いません。この方法により、試験に合格するために必要な部分に絞って学習することができ、合格のために必要な勉強時間を最小にすることができます。資格だけただとっても意味ないのでは?という意見もありますが、根本的に資格取得自体の費用対効果が低いので、取得するのであれば最低限の労力でさっさと取得するのがよいと私は考えています。また、もし細かいところまで沢山覚えたとしても、結局忘れていきますので、必要な時に調べればよいことです。

・過去問は国家試験の場合は過去5年分をやる

問題の内容はもちろんその回によって少しづつ変わりますが、過去5年分をやっておけばほぼ間違いなく対応できます。民間資格の場合はこれに相当する量の問題を集めてやります。

・過去問の正解率はできれば95%正解までもっていく

過去問を何度も繰り返し解いて学習していくのですが、準備した過去問全体を、安定して95%正解できるようになれば、実際の試験はほぼ100%合格できます。(実際私はこの方法で実試験を100%合格しています。)資格試験のために何か月・何年も余分に時間を費やすのは時間と費用の無駄ですので、極力95%の過去問正解率を実試験の前に達成できるようにしましょう。

最も役に立つ資格とは

沢山ある資格の中で、最も役にたつ資格はなんでしょうか?それは、

「自動車運転免許」

だと思います。きづいてみたら沢山資格を持っていましたが、結局これに勝るものはありません。身分証明書にも使えますしね・・

また、冒頭に書いた、一般的によくいわれる、”キャリアアップのために資格取得”は資格でお金を儲けている会社が宣伝しているだけだと思います。私がこれまでの社会人経験で、唯一資格がキャリアアップ”のようなもの”に役立ったのがTOEICで、”TOEIC 〇〇点以上”という条件がある求人にその点数を満たしていたから応募できた、というこの1回だけです。これについてはその会社に転職もできたので本当に成功事例ですが、キャリアアップではなく単なるキャリアチェンジでした。

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猫男
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ブラック企業から脱出しホワイト企業で働いているが、今はサラリーマン生活からの脱出を目指している、猫を愛する40代の男の記録です。このブログの記事には広告を含みます。
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